睡眠のこと

02.メンタルヘルスのこと
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もう何年も、睡眠サイクルの乱れに悩まされている。持病の双極性障害(躁うつ病)が落ち着いているときは、睡眠サイクルも順調なのだが、双極性障害が躁状態、あるいはうつ状態に振れているときは、だいたい睡眠がメチャクチャになる。

最近は、1年くらい睡眠がメチャクチャで、不眠と過眠とを繰り返している。なんの前触れもなく眠れなくなったと思えば、今度は突然起きれなくなったりと、睡眠に翻弄されっぱなしである。

過眠は、まあどうしようもない。社会生活に支障をきたすのは間違いないので、まあ困ったもんだが。私みたいな療養中の身からすれば、眠れないよりは眠れたほうがいい。眠っているあいだは、障害に苦しまなくても済むし……。

過眠に対しては、今のところ、対策の必要性を感じていない。脳や身体が「眠い」と言ってるんだから、眠ったほうがいいと思う。私は、やることなしの無職だし……なので、今回は主に不眠について書く。ちなみに、全部「私の個人的な話」で、不眠の症状や対策には、個人差があります。

不眠、眠れないのは本当に困る。私の場合、躁状態のときは、あまり眠気を感じることがない。眠らなくても活動はできるから、一見問題ないように見える。

躁状態で眠気を感じないとはいえ、眠っていないと集中力は落ちる。観念放逸の状態になって、突拍子もない言動・行動をしだす。イライラしやすくなる。判断力が低下する。なにかと弊害が多い。不眠が続くと、躁状態もひどくなって、問題のある発言や行動が増える。

うつ状態のときの不眠は、本当にキツい。身体がまともに動かず、できることはといえば、ベッドに横たわることくらい。悪い思考や観念が、頭のなかを支配して、眠れない。過去「ああしておけばよかった」「こうしておけばよかった」という後悔や、最近感じた悪意などが、頭のなかをグルグルとめぐる。

最近はあまりないが、数ヶ月前までは、希死念慮(「死にたい」という観念)もひどかった。「死んだほうがマシだ」「死ねば楽になる」「すぐ死ね」みたいな声なき声が、頭のなかでリフレインして、私を追い詰めてくる。眠られれば逃れられるので、必死に眠ろうとするのだが、不眠なので眠れない。ひたすら耐えるしかない。

あと、眠らないでいると、フィジカルの調子も崩れてくる。手足や声が震える。目がかすむ。食欲の変調。動悸や発汗や寒気。胃腸の具合が悪くなる、など。私の場合、不眠が続くと、胃腸の具合が深刻に悪化して、頻繁な腹痛や下痢に悩まされるようになる。

私は双極性障害なので、躁状態とうつ状態、どっちの症状も出る。躁状態にせようつ状態にせよ、不眠がトリガーとなって症状が出たり、不眠がブースターとなって症状が悪化したりする。要するに、私にとって不眠は、百害あって一利なしである。

思い返せば、はじめて心療内科へかかったときも、その半年ほど前から、深刻な不眠に悩まされていた。あのころ私は、会社に勤めていたが、激務のストレスからか、毎晩数時間しか眠れず、仕事中は睡眠不足から鬱々として過ごし、最終的に倒れて病院送りになった。そして、今のこのありさまである。

もしあのとき、もっと早く睡眠不足に対策できていれば、と思うことが、今でもある。睡眠さえケアできていれば、激務でも耐えられたんじゃなかろうか……一概には言えないかもしれないが、不眠は万病のもとのような気がする。

双極性障害になってから10年経つが、いまだに障害の症状に振り回され続けていて、寛解への道はいまだ遠くといった状態だ。なので、「双極性障害との付き合い方」「双極性障害患者のライフハック」みたいなのは全然わからないし、なにも書くことがない。私にも教えてほしい。

ただ、10年間闘病してきて、自信を持って言えることが、ふたつだけある。ひとつ「睡眠をちゃんととれ」ということ。ふたつ「食事をちゃんととれ」ということである。このふたつだけは、絶対に徹底したほうがいいと断言できる。なぜなら、人間の生の営みの、根っこの部分なので。精神疾患・精神障害であろうとなかろうと、睡眠をとらなければ死ぬし、食事をとらなければ死ぬ。

最近は、特に睡眠について、細心の注意を払っている。たとえば、「0時までに就寝する」「午前中に起きる」「日光を浴びる」「昼寝をしない」「入眠前に入浴する」「お酒を飲まない」など。すべて努力目標で、全然達成できていない項目もあるが、一応注意はしている。

以下、睡眠関連で、私が気をつけていること。

「0時までに就寝する」しょっぱなから、とてもむずかしい目標だ。私は、もともと夜ふかし大好きだから、まったく達成できていない。あいかわらず不眠がひどいし、医者からも「もっと早く寝ろ」と言われている。

双極性障害になってから、さらに30歳を過ぎたころから、睡眠に関わるダメージ(夜ふかし、徹夜など)から身体を回復させるのが、本当に大変なことだと感じるようになった。睡眠不足が、すなわち病状の変化や悪化につながることもあり、規則正しい生活の大切さを再認識させられている。

「午前中に起きる」これも、勝率でいえば五分五分くらい。社会復帰を目指すうえでは必須なのだが、いかんせん危機感が足りておらず、睡眠の甘い快楽にほだされてしまっている。起きる時間が遅くなると、必然的に夜眠れなくなるのも、いけない。

でも、午前中に起きても、やることがないんだよなあ……いや、ジムへ行ったり、本を読んだり、短歌を詠んだりする時間は増えるけど、眠ってるほうが気持ちいいし。とまあ、こういう考え方から改めて、もっと活動的になっていきたい。

「日光を浴びる」外出した日はいいが、家から一歩も出ない日などもあり……ともあれ、生活リズムを自然に整える・社会との接点を持つためには、家の外へ出て、日光を浴びることは、必要なことだ。

そういえば先日、ちょっと用事があって、一日じゅう外で過ごしたのだが、たしかに気分が安定した。医者じゃないから、詳しいことはよくわからんが、日光は身体にいい……しかも日光は無料だ、どんどん浴びていきたい。

「昼寝をしない」最近は、夜に眠れない日が続いているから、かわりにしっかり昼寝をしてしまう。目覚めたら夕方過ぎ~夜になっていたりして、落ち込むことも多い。あと、昼寝すると、当然ながら夜眠れなくなる。

ただ、「まったく眠らないよりは、昼にでも眠ったほうがいい」とも思う。以前何度か断眠療法を試したことがあるが、私は毎回上手くいかなくて、けっこうな確率で躁転(躁状態になること)してしまった。それ以来、日中でも眠気がきたときには、素直に横になって、眠るようにしている。

「入眠前に入浴する」私は皮膚が弱くて、汗をかいたまま眠ると、皮膚に痒みや痛みを感じて、熟睡できない。中途覚醒してしまう。あと単純に、風呂に入って眠ったほうが、気持ちがいい。うつ症状のときとかは、入浴が困難になることも多いが、睡眠の質のために、入浴は欠かさないようにしている。

寝具にも、こだわりがある。こだわりというほどでもないが、布団や枕が硬すぎると、まったく眠れないので、マットレスの上に布団を敷いて眠っている。このあいだ、天気のいい日に布団を干したら、布団がフカフカになって、すごく気持ちよく眠れるようになった。睡眠の環境には、これからも気をつけていきたいと思う。

「酒を飲まない」年明けに禁酒(節酒?)を始めた。はじめは機会飲酒だったが、途中から完全に禁酒して、もう3ヶ月くらい、お酒を一滴も飲んでいない。アルコールや二日酔いに振り回されることがなくなって、生活のコントロールが劇的にしやすくなった。

寝酒を飲む方も多いでしょうが、お酒を飲むと睡眠の質が下がるのは周知の事実なので、飲むとしても、たしなむ程度でやめておきましょうネ……。

上記の方法は、全部私が試してみて、よかったと思ったことだが、あくまで個人的な体験談なので、あまり参考にしないでほしい。要するに「規則正しい生活をしろ」「ちゃんと寝ろ」「寝床を清潔にしろ」「酒を飲むな」これくらいのことである。これくらいのことだが、遵守できているときは、本当に折り目正しい暮らしができている。

簡単なことばかりなんだけど、すべてをクリアするのはキツい。私は、年がら年中具合が悪い。特に、うつ状態がひどい時期や、体調が乱れている時期だと、ひとつ守るのもむずかしいありさまである(お酒は絶対に飲まないけど)。私も、最近はとんと守れていないが、それでも、無理のない範囲で、できるだけやるようにしている。

あと、私も当然ながら、睡眠導入剤・睡眠薬を服用している。すごく効いてるという感じはしないが、飲まないと眠れないし、おまじない感覚で飲んでいます。

睡眠、生活の中でなによりも大切だと思う。私は、睡眠をないがしろにして、大切な健康を失ってしまった。取り返しのつかないことだ。すごく後悔している。それでも、睡眠を正せば、もしかしたら、以前のような生活を取り戻せるのではないかと、わずかだが希望も持っている。

どうすれば気持ちよくゆっくりと眠れるかは、人それぞれだと思う。おのおの、自分に合った方法で、睡眠の質を高めていったらいい。睡眠の質が低下して、不眠におちいった先に待っているものは、身体や精神の不調・疾患・障害である。睡眠不足や不眠には、本当に気をつけてほしいと思う。

「最近寝付きが悪い」「最近よく眠れない」と感じたら、それをほったらかしにせず、どうか生活を見直してほしい。いきなり「病院へ行け」とは言わないけど、たとえばアルコールやカフェイン、その他刺激物をとりすぎていないか、食事が偏っていないか、睡眠環境が悪化していないか、ストレスを抱えていないか、生活リズムが乱れていないかを、よく見直してほしい。

そして、問題があると感じたら、生活改善や医療など、早めに適切なケアをほどこしてほしい。私のように、健康を損なってしまう前に。

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