うつ状態のときにしてはいけない3つのこと

03.精神障害のこと
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冬の気候のせいか、ここのところずっとうつ状態である。今も、無気力感があり、身体が重い。布団にくるまって、スマホをポチポチしながら、これを書いている。寒いので布団にくるまっているわけではなく、単に身体が動かせない。うつ状態なので。

私は、双極性障害という精神障害を持っていて、気分がダウナーになるうつ状態と、逆にアッパーになる躁状態とを繰り返している。自己診断だが、ラピッドサイクラー(躁状態とうつ状態とが、急速に入れ替わる)なので、昨日は元気だけど、今日はダメ、みたいなこともよくある。勘弁してくれ。

10月半ばに、「今年最後の!」と言わんばかりの躁状態になって、それが明けてから、ずっと気分が沈んでいる。もともと、冬場は調子を崩しやすい。寒いし、日照時間が短いし、うつのトリガーが入りやすい環境が整っている。

今は、寝たきりというわけではない。2日に1日、なにもできなくなる程度のコンディションだが、日常生活には十分な支障をきたしている。

うつ状態になると、いろいろなことが困難になったり、不可能になったりする。昨年、勤めていた会社をやめたときも、わりと深刻なうつ状態だった。やめる直前などは、ほぼ仕事になっていなかったし、なんなら月の半分くらいしか出社できていなかった。

双極性障害である以上、うつ状態とも一生付き合っていかなければならない。しかし、一度うつ状態になってしまうと、それに能動的に対処するのはむずかしい。なので「してはいけないこと」だけを書いておく。

重要な決断をしない

まずこれ。絶対にすべきではない。以前、うつ状態がひどかったときに、妻との離婚を考えたことがある。気分が落ち込んで、今後の生活に希望が持てず、このまま結婚生活を続けたら、自分だけでなく妻も不幸にしてしまうのではないか。そういうわけで、真剣に離婚を考えていた。

ある意味では、合理的な考えかもしれない。しかし、ある意味では、悲観的に過ぎる。決して心から離婚をしたかったわけではなく、「そうせざるを得ない」という、強い思い込みがあった。

うつ状態におちいっているときは、基本的に判断力が低下していると思ったほうがいい。判断力が低下しているから、「離婚する!」みたいに、短絡的な発想になってしまう。

判断力の低下、結婚生活に限ったことではない。たとえば、仕事。うつ状態がひどくて、仕事にならない。会社や同僚に迷惑がかかる。つらい。会社をやめたい。そう思うのは当然だけど、ちょっと待ってほしい。会社をやめたとして、その後の生活はどうする? すぐに心身が回復するとも、新しい仕事が見つかるとも限らない。

会社員の場合、だいたいの企業に「休職」という制度があると思う。会社に籍を置いたまま療養できる、素晴らしい制度がある。もちろん、回復すれば、復職できる。退職して、また一から仕事を探す必要はない。

会社の健康保険に入っていれば、そこから「傷病手当金」という手当を受給することもできる。給与の満額とまではいかないが、一応はお金の心配もしないで済むようになっている。このように、なにごとにもセーフティネットが存在する。

先にあげた休職制度、一種の「問題の先送り」だが、うつ状態のときは、なにもかもに手をつけず、すべて先送りにしたほうがいい。うつで落ち込んでいるとき、過度に悲観的になっているときには、なにも決断しないほうがいい。

「つらい現状を変えたい」という気持ちは、わかる。わかるんだけど、うつ状態のときになにかを変えようとしても、大抵上手くいかない。なので、いったん全部先送りにする。とりあえず、なにも決断はせず、心身が回復するのを待とう。

ちなみに、私はうつ状態の勢い(?)に任せて、会社をやめてしまった。今は、もう少し冷静になって、一呼吸置けばよかったと後悔している。

できないことはしない

非常に抽象的な言い方になるが、仕事にせよ、家事にせよ、趣味にせよ、なんにせよ、万事これだと思う。たとえば私だと、最近は外出するのがむずかしい。日によっては「どうしても外へ出たくない!」という日もあるのだが、そういうときは、外出するのをあきらめる。

「やらなきゃ」という思いが、ストレスになる。そして「できない」という無力感・自己嫌悪へと変わっていく。だったら、はじめから「やらない」と決めて、あきらめてしまえば、不快な思いをしなくても済む。

もちろん、そうは言っていられない場面もある。というか、そうは言っていられない場面のほうが多い。仕事でも家庭でも。そういうときは、自分のなかの合格点を下げる。「朝ちゃんと起きれたからオッケー」とか、「定時に出社できたからオッケー」とか。私は、最近なんでも100点を目指すのではなく、60点くらいで満足するようにしている。

これは認知の問題なので、カンタンには変えられないかもしれないけど、「達成できないことへの罪悪感」を、極力減らすように努めるといい。うつ状態のときは、なにもかもできなくて当たり前。できたらすごい。それくらいに考えるようにするといい。

私は今、仕事をしていなくて、生活時間にはかなりの余裕がある。しかし、一度うつ状態になると、いくら時間があろうと、なにもできない。家事くらいはちゃんとしようと思うんだけど、できないことはできない。そういうとき、家事が妻任せになってしまうと、とても強い罪悪感を感じていた。

ただ、別に悪意でサボってるわけじゃないんだよな。私のなかのうつ状態が悪いのであって、私自身はなにも悪くない。開き直るわけじゃない、そりゃ私だってちゃんとしたい。けど、ダメなときは全部あきらめて、布団にこもっている。

自分を責めることはしない

うつ状態になっているときは、能力的にも思考的にも、マイナスにおちいりやすい。私の場合はだけど、うつ状態で思考能力が低下する、思考能力が低下しているから仕事でミスをする、ミスをしたことについて落ち込んでうつ状態が悪化する、みたいな感じで、どんどん状態が悪くなっていた。

これも認知の問題だから、カンタンではないんだろうけど、悪いのは、あくまで私ではなく、私のなかのうつ状態だと考えること。うつ状態におちいっているときは、なにをやってもダメなんだと考えることで、気持ちは多少楽になる。

うつ状態におちいっているときだと、ささいな失敗でも、深い傷を負うことがある。他者からの叱責が、いつもより響いたり、なんでもかんでも「自分が悪い」と考えてしまいがちになる。そうすると、精神状態は、いっそう悪くなる。

そういうときは「自分はなにも悪くない」と、開き直ってしまうことをオススメする。もちろん、それを露骨に態度に出すのはよくない。自分の失敗について「私はなにも悪くありません!」と、強く主張するのはよくない。しかし、心のなかでは「私も悪いが、アイツも悪い」「うつ状態だから仕方ない」くらいに、噛み砕いて消化できるといい。なかなかむずかしいことだけど。

なにかと自責がもてはやされる昨今である。しかし、会社や家庭などの社会に生きていて、そこで起こった事故について、過失割合が10:0で自分が悪い、なんてことはありえない。あまり自分ばかりを責めるのは、やめよう。逆に、ミスったら全責任を上司になすりつける。すべて他人が悪いと考える。うつ状態のときには、それくらいの気概、徹底した他責の精神が求められてくると思う。

精神的に充実した状態なら、そもそも失敗をしない。仮に失敗しても、自分でリカバリーできるのかもしれない。しかし、残念ながら、うつ状態なのだ。精神的にも、能力的にも、低下しているのだ。ムリなものはムリと割り切って、過度に自分を責めるのはやめよう。きっと、いつかよくなるから、そのときにまた頑張ればいい。

私は、昨年やめた会社が2社目だったんだけど、思えば2社とも、自分で自分にプレッシャーをかけ続けて、結果的にダメになってしまった。もうおなじ過ちは犯したくない。次に就職することがあれば、もっとラクな気持ちで働きたい。

ただ、これは性格にもよるから、なかなか上手くいかないんだよな~自分で言うのもなんだが、私は昔から責任感が強いほうだと思うし、人を頼るのが苦手だし、「三つ子の魂百まで」と言うし。一生かけても、上手くいかないかもしれない。

この記事を読んでくれている人、うつ症状がある人でも、発症しそうな人でもいいんだけど、私とおなじ目にはあってほしくない。頑張りすぎないように、ほどほどにやっていってほしい。うつ状態、つらいと思う、実際私は今も苦しめられているが、非常につらい。

これから、本格的な冬が来る。いっそう寒くなるし、日照時間も減っていく。すると、当然うつ症状が現れやすくなる。うつ症状のある患者にとって、冬は地獄みたいな季節である。失職してから2回目の冬だが、去年は深いうつの沼にハマって、身動きが取れなくなっていた。

今年は、そういうことはないようにしたい。普段と変わりなく、とはいかない、やっぱりうつ状態になってるんだけど、できる限り、ちゃんと日常を送りたい。でも、やっぱりむずかしそうだ。

率直に言うと、冬場にうつ症状が出たら、すぐ白旗を上げるくらいの気持ちでいいと思う。全部あきらめてしまって、ひたすら療養に努める。私が悪いんじゃない。冬と、うつ症状が悪い。それくらいの気持ちで過ごせるのが理想だ。

しかしまあ、家庭とか仕事とかがあると、簡単に白旗を上げるわけにもいかない。私だって、仕事をしていないなりに、家のことはちゃんとやりたいし、やらなければならない。とはいえ、ムリなものはムリだし、そこでムリして踏ん張って、状態を悪化させてしまっては、もとも子もないと思う。うつ状態になりやすい冬場は、とにかく気負わず、すべての物事をやり過ごす、それくらいの感じで生活していきたい。

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