ここ1ヶ月ほど、なんとなく無気力な状態が続いている。私は双極性障害(躁うつ病)という精神障害を持っているので、「双極性障害の、うつ状態かな?」と思ったが、どうも違うっぽい。
マジのうつ状態になると、寝起きすら困難になる。家事や外出なんてもってのほか。本当になにもできなくなって、生活が破綻する。
最近のは、それほどではない。たしかに無気力だけど、ちゃんと早寝早起きしているし、家事や外出もできている。ただ、本当に無気力である。
今は仕事をしていないので、時間がありあまっている。やろうと思えばなんでもできる。実際、いろいろやろうとしているし、やっている。ただ、なにをやっていても「これで合っているのだろうか?」「これが正解だろうか?」という感覚がつきまとう。
仕事をしていないのには、ちゃんとした(?)理由がある。私は双極性障害(躁うつ病)という精神障害を持っていて、普通に会社勤めするのがむずかしい。障害者雇用という道もあるけど、個人的には避けたい。そのため、障害をオープン(明らかにした)での一般雇用を目指している。ただ、なかなか上手くいっていない。
なので、なにかしら自分でお金を稼ぎたい。厳しい道だろうが、フリーランスとして独立するのが理想である。そのために、ない知恵を絞っていろいろやっているが、正解が見つからない。なにをしていても前進している感じがしない。
自分では、いちおう歩き続けているつもりでいる。ただ、向かっている方角が正しいのかどうかがわからない。そもそも、歩いている「つもり」で、じつはその場で足踏みをしているだけなのかもしれない。
なにをしても手応えがない。「やった!」「やりきった!」という感覚がない。雲をつかむような感じで、なにをやってもスカスカしている。実際、なんの結果も成果も出ていないし。
あまり早急に結果や成果を求めてはいけないのかもしれない。もっと戦略的に計画を立てて、長期的な視野を持っていくべきなのかもしれない。
ただ、私はもう若くはない。「もう」30代なかばで、残された時間が多いとも思わない。目の前のニンジンに飛びつく気持ちで、やっていくしかない。目先のことを、一生懸命やるしかない。
同年代の人たちを見ていると、今までに積み上げたものがあって、人によっては足場を固めて、人によってはさらに上へ進もうとしている。
私にも、積み上げてきたものがあったが、双極性障害によって一度ブチ壊されてしまった。それから、10年経つ。10年間、砂場で小さな山を作っては壊し、作っては壊し、その繰り返しで、なにも進歩がない。
同年代の人たちは、おそらくもう人生のゴールを定めている。たとえば仕事とか、家庭とか。いろいろあるだろうけど、「このために生きる」みたいな目標があるように見える。
そんななか、私はといえば、行く先を見失ってオロオロとしている。道しるべもない、だだっ広い荒野のなか、あっちへ行ったり、こっちへ戻ったりしている。
なんのために、なにをしたらいいのかが、わからない。いや、「なんのため」は、ボンヤリわかる。私はこれからも生きていたい。生きていくためにはお金が要る。お金を稼ぎたい。できればたくさん稼ぎたい。
お金を稼ぐために、なにをしたらいいのか。なにをすべきなのかがわからない。就職するのがいちばん早いけど、就職してやっていく自信がない。独立するにしても、どうすればいいのかわからない。
今までは、会社員として雇われの仕事しかしたことがなかった。会社、すばらしい。「稼ぐ仕組み」ができていて、そこで働くだけで定額のお金がもらえる。会社員時代が懐かしいし、会社員に戻りたい。
ただ、双極性障害が原因で、会社員としてのキャリアはほぼ終わってしまった。これからは、自分で「稼ぐ仕組み」を作らなければならないのかもしれないが……これがとんでもないことで、途方に暮れている。
会社員のことを揶揄して「歯車」だなんて言うけど、歯車になるのも大したもんだと思う。私の父は、ひとつの会社で半世紀近く働いていた。耐用年数50年の歯車、すばらしい逸品だろう。私はといえば、双極性障害のせいで、マトモに働けるのはせいぜい3~4年が限度、歯車になるには弱すぎる。歯車にすらなれない。
なので、なんとか自分で「稼ぐ仕組み」を作りたいのだが、それには壮絶な努力と労力が必要なことに気がついた。世の中の起業家・経営者・自営業者の方々は、本当にすごい。感心している場合ではないが。
壁が高すぎて、向こう側がまったく見えない。ジャンプしたり、台に昇ったり、いろいろ努力はしているが、なんとかなりそうな気がしない。わずかな光明も見えない。
結果が見えない努力を、繰り返している。結果が見えない努力ほどむなしいものはない。徒労に終わる可能性だって大いにある。やりたくないが、やるしかない。やるしかないが、やりたくない。
なににしても、すぐには結果が出ないに決まっている。でも、すぐに結果が出ないと「やっぱりムダな努力だった!」となって、徒労に感じてしまう。無気力になってしまうのは、きっとこの徒労感のせいなんだろう。
「お金を稼ぎたい」という目標も、よくない。お金はあくまで手段であって、目的ではないはずだ。なんのためにお金が要るのか? 生きていくため。豊かに生きていくためにお金が要る。
「豊かさ」はどこにあるのだろう? 私にとっての「豊かさ」とはなんなのだろう? 考え出すとキリがない。よりいっそう無気力になる。
インスタントな目標がほしい。「アナタはコレをやっていればOK!」「コレさえできればOK!」みたいな、目の前のニンジンがほしい。でも、もう誰も目標を与えてくれないんだよな。自分が生きる目標・生きる術は自分で探すしかない。
生活はラクじゃないし、無気力になってるヒマはない。とりあえず生計を立てられるようにならないと……そう思いつつ、その困難さ・途方もなさの前に立ちすくんでいる。