謝る前に言うことあるだろ

04.じんせいのこと
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きょう、ちょっと「ちょっと……」と思うことがあったので、吐き出しておく。

きょうは精神科通院の日だった。診察は朝イチ、いつもどおり5分くらいで終わった。

いままでなら、その足で薬局へ行き、処方箋を提出し、薬ができあがるまでの時間を喫茶店でつぶしてから、頃合いを見てふたたび薬局へ行き、薬をもらっていた。

きょうは違う。薬局をスッ飛ばして、いきなり喫茶店へ行った。

「薬局へ処方箋を持っていかなくていいのか」「薬がもらえないんじゃないか」そう思われるだろう。

先日から、お薬手帳のスマホアプリを使いはじめた。このアプリ、お薬手帳なので、薬の履歴を見ることができるのだけど、機能はそれだけではない。

飲み忘れアラートや、iPhoneと連携したヘルスケア機能もついている。なにより便利なのが、処方箋をデータで薬局に送れること。

処方箋の写真を撮って、薬局に送信する。薬局は処方箋のデータを受信して、薬を用意してくれる。薬の用意ができたら、通知がくる。薬を受け取るまでの手間と時間がはぶける。すばらしいアプリである。

というわけで、診察が終わったらすぐ処方箋の写真を撮り、薬局へ送信して、喫茶店へ向かった。すこししたら、薬局から「データを受信しました」という通知がきた。

喫茶店でのんびりしながら、薬ができあがるのを待つ。40分ほどして、薬局から「薬の用意ができました」という通知が来たので、薬局へ向かった。

薬局に入って、番号札をもらい、番号が呼ばれるのを待った。私の薬はできあがっているはずなので、すぐに呼ばれるだろうとタカをくくっていた。

1時間半待った。いつもより、かなり長めに待たされております。私の番号は、まだ呼ばれない。

薬局で薬を待つのはなれっこだけど……私よりあとから来た人が、私より先に薬を受け取って帰っていく。30人くらい先に帰っていった。あげく、薬局内には私以外の客がいなくなったのに、私の番号は呼ばれない。そこで心が折れた。

(アプリの操作をミスったのかもなァ……)そんなことを考えつつ、予定もつかえていたので、受付の人に「明日また来るので、きょうは書類を返してください」と言った。

受付の人は、私の番号札を確認したあとで「すぐお渡しできますので、少々お待ちください」と言った。

(お願いですから、もう少々も待たせないでください!)そう思いつつ、私は気が弱いので、そうは言えない。受付の人に言われるがまま、もう少々待っていたら、私の番号が呼ばれた。

カウンター越しに、薬剤師さんと対面する。

「大変お待たせしてしまい、申し訳ございませんでした」

薬剤師さんは、開口一番そう言って、それからすぐに処方薬の説明をしはじめた。

「なにか不明な点はありますか?」

そう聞かれたので、

「なんでこんなに待たされたんですか?」

と聞いてみた。繰り返しになるけど、いつもよりかなり長めに待たされております。

「申し訳ございません」

薬剤師さんは、ふたたびそう言って、会計をはじめた。いや、私は、謝罪がほしいのではなくてですね……。

私が聞きたいのは、私がアプリの操作(処方箋のデータ送信など)をミスってないか、そもそもこのアプリはちゃんと機能しているのか、そのうえでなんでこんなに待たされたのかということなんだが……。

「処方箋のデータは、正しく送られていましたか?」

私がそう聞くと、薬剤師さんは送信されたデータを出して「バッチリです!」と言ってくれた。バッチリ! バッチリ! じゃねえよ!

「じゃあなんでこんなに待たされたんですか?」

もう一度そう聞くと、薬剤師さんは申し訳なさそうに、

「申し訳ございません、私どもの不手際で」

と言った。そうかいそうかい、なんかもうコッチが申し訳ございませんだよ。

なんか、薬のカゴが山積みになっていて、そんなかに私の薬が埋もれて、行方不明になってしまったらしい。要するにヒューマンエラーである。よくある話。

一日に何百人分もの処方箋を処理してれば、1件や2件くらいミスることもあるだろう。人間のやる仕事だから、ミスはつきものだし、それがたまたま私の番に当たっただけ。そこは別に頭にこない。

私が頭にきてるのは、「申し訳ございません」という謝罪で、問題をウヤムヤにしようとしたこと。

きょうの私は、別に怒ってはいないから、謝罪はいらない。それより「なんでこんなに待たされたのか?」ということ、その理由が知りたかったのに、「申し訳ございません」だけで押し切られそうになった。

待ち時間が長くなったこと、もしかしたら私の過失だったかもしれない。アプリの操作ミスとか。処方箋の画像データが不良だったとか。処方箋の送信先を間違えたとか。私サイドに問題があるのなら、私サイドが改善しないといけない。

もしかしたら、アプリの不具合や仕様かもしれない。アプリのことはくわしくはわからんけど、アプリ自体に問題があるのなら、今後このアプリを使うのはやめたほうがいい。

いろいろな可能性があり、いろいろな対処をしなければならない。そんなわけで、私は「待ち時間が長くなった原因」を知りたかった。

単純なミスなら、単純なミスでいいんだよ。誰でもやるし。私もやるし。謝るのも大事だよ。世の中には、相手に頭を下げさせないと気が済まない人種もいるしな。

ただ、きょう私は「なんでですか?」って聞いてたんだよ。そりゃ原因を追求するような態度になっちゃったのは、申し訳ないと思うよ。私にも問題はあった、すみません。ただ、「なんでですか?」に対する返答として「申し訳ございません」はおかしいだろ。

「とりあえず頭下げときゃいいだろ」みたいな態度、本当によくない。誠意があるようで、そのじつメチャクチャ相手のことをなめてる。

まあ私も、営業マン時代には「申し訳ございません!」でやり過ごしたことが何度もあるので、人様に強くは言えませんが……とりあえず謝ってすますの、カンタンだしラクだし、いいですよね。

しかしだよ、ハッキリ言うけど、謝罪なんてあんまり意味がない。相手の気持ちをなだめるくらいの意味しかない。まァ気持ちをなだめられないとすまない人もいますけど……謝罪は誠意のバロメーターではないし、謝罪はなんの回答にもならない。

謝罪なんかより、原因の解明と改善のほうが、はるかに大事だ。今回の場合はヒューマンエラーなので、改善のしようはないけど……また待たされたら「運が悪かった」と思うしかないし、それはそれで仕方がない。

とりあえず、アプリ自体や、操作の問題じゃないことがわかったので、よかった。原因がわかったから、次回以降も安心してアプリを使える。次はうまくいくことを祈っている。

こんなことで、いちいち腹を立てたくない。きょうの自分の態度を振り返ると、気むずかしくてヘンクツなジジイみたいになってたなァと思い、ほとほとイヤになる。

クレーム、つけるのも、つけられるのも好きじゃない。クレーマーに出くわすたびに心が荒むし、みっともないのでクレーマーにはなりたくない。

きょうは若干クレーマーっぽくなってしまい、すこし落ち込んでいる。「申し訳ございません」という謝罪だけで問題をウヤムヤにしようとしたあの薬剤師さんが、ぜんぶ悪い。やっぱり謝ってもらいたい。

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