カウンセリングを保険適用にすべき3つの理由

02.メンタルヘルスのこと
この記事は約6分で読めます。

直前まで通っていた精神科病院で、院内カウンセリングを受けていた。カウンセリングに対しては懐疑的だったけど、薬物療法を続けていても状況が改善しなかったこと、本などにも「薬物療法と心理療法は車の両輪」と書いてあったので、仕方なくカウンセリングを受けることにした。

はじめは「なにこれ?」みたいな感じだった。カウンセラーさんとよもやま話をして、お金を払って帰る。あんまり意味があるとも思えなかった。

カウンセリングの「効果」を実感しはじめたのは、カウンセリングを受けはじめてから半年ほど経ったころ。カウンセラーさんとのラポール(信頼関係みたいなもの)が形成されてきたのか、なんでも話せるようになってきたし、カウンセラーさんも忌憚のないご意見をくださるようになってきた。

カウンセリング、楽しいことばかりではない。つらい過去や現実に直面して、カウンセリングルームで涙を流すことなどもあった。それでも、カウンセリングを続けているうちに、心は軽く、前向きになっていけた。

いまは「精神的なケアのためにカウンセリングは絶対に必要」だと思っている。ただ、カウンセリングは現在健康保険の適用範囲外で、おいそれと受けられるものではない。なので、保険適用にしてほしい(すべき)3つの理由を書いていく。

そもそも高すぎる

民間の医療機関でカウンセリングを受けようとする。まず気になるのが、コストだと思う。カウンセリングは健康保険の適用範囲外なので、高い。

カウンセリングの価格は医療機関によって異なるけど、相場で言えば10,000円/hくらいだと思う。高い。高級クラブじゃないんだぞ。

しかも、カウンセリングの場合、長期間継続することが前提になってくる。カウンセラーさんとのラポール形成、個人的な問題の特定、心理的なアプローチを行うことを考えると、半年~1年は、定期的にカウンセリングを継続しなければならない。

そうすると、効果的なカウンセリングのためには数十万円におよぶ費用がかかることになる。心理的な問題(とくに精神的な疾患や障害など)を抱えている人においそれと払える金額ではない。保険適用にしてほしい。

心の問題を抱えていない人などいない

ここ10年くらい、とみに人の心理の問題に注目が集まるようになってきた。精神疾患・障害に由来するものから、機能不全家族、AC、毒親、発達障害、PTSD、生育歴など。とてもいいことだと思う。

これは持論なんだけど、精神的な問題を抱えていない人などいない。絶対にいない。断言していい。誰だって、なにかしらの問題を抱えている。本人は「問題ない」と思っていても、まわりが困っているケースもある。

たとえば私で言えば、比較的恵まれた家庭で育ってはいるけど、両親との関係は決して良好であるとだけは言えない。大人になってからもずっと、両親の言うことに逆らえなかった。好きとかキライとかではなく、もっと奥底に、複雑な感情がある。

仕事に関してもそう。私は、働くのが怖い。過去の失敗体験と労働、そして自殺が密接に結びついていて、働きたくても怖くて働けない状態になっている。

また、私はミソジニー(女性嫌悪)だった。これも過去の経験によるものだけど、女性のことを嫌悪していたし、蔑視していた。結婚したあともミソジニーが治らず、妻との関係に悪い影響を与えるので、苦慮していた。

とまあ、30年くらい生きていれば、3つか4つくらい「どうにもならない問題」を抱えているもんだと思っている。そこで、カウンセリングである。

カウンセリングによってダイレクトに問題が解決するわけではないけど、カウンセリングを受けることによって問題に対する向き合い方は変わってくる。それまでは「呪い」のように自分をがんじがらめにしていたものから、ある日フッと解放されることもある。

私も、親子関係、仕事の問題、ミソジニーについて、包み隠さずカウンセラーさんに話した。とりあえず、話すだけでラクになる。

私が「ミソジニーがつらい」「ミソジニーから解放されたい」と言うと、カウンセラーさんは私の意向を踏まえて、私の心理を解釈してくれたり、「どうありたいのか」「どうあるべきか」を深堀りしてくれた。

カウンセリングにもメソッドがあるようで、それを「心理療法」「認知(行動)療法」と言うらしい。心理療法、時間はかかるけど、私の場合はてきめんに効いて、両親とはLINEをやり取りするようになったし、働く気が出てきたし、ミソジニーも治った。

誰もが、なにかしらの心理的問題を抱えている。心理的な問題、時間が解決してくれることもあるが、そうでないものもある。そのためのカウンセリング。カウンセリングは、万人に対して有効だと思う。保険適用にしてほしい。

カウンセラーの地位向上

「心理療法」と言うように、カウンセリングは歴とした医療行為なんだけど、なんでか健康保険の適用範囲外になっている。そもそもが、おかしな話だと思う。

「カウンセラー」は独占名称資格ではないので、「自称カウンセラー」はちまたにあふれている。しかし「カウンセラー」というと、個人的には「臨床心理士」という資格を持っている人がいちばん信頼できる。

臨床心理士の資格、民間資格ながら、取得するのがメチャクチャ大変である。たしか専門の大学院を出るか医師免許を持っていないと、そもそも受験資格が得られない。お金もかかるし、手間もかかる資格。

そのわりに、待遇はあんまりよくない。臨床心理士の平均年収は300~500万円と言われ、資格の取得難易度を考えると、全然ワリに合わない。コレ、なにもかもカウンセリングが保険不適用なのが悪い。複数のクリニックをかけ持ちしてなんとかやっているカウンセラーさんがほとんど。

さっきも書いたけど、「カウンセラー」の肩書きは、誰でも名乗ることができる。私もあなたも、あしたからでも「カウンセラー」になれる。粗製濫造される職業なので、すべてのカウンセリングを保険適用にすべきだとは思わない。

ただ、臨床心理士という資格(あるいは、最近できた国家資格である「公認心理師」とかも)によるカウンセリングは、歴とした医療行為であり、高度な技術職であり、世の中に必要なものなのだから、保険適用にしてもいい、というか保険適用にして、カウンセラーの数を増やしてくれよと思う。

私は、精神疾患・障害だけでなく、親子などの人間関係、認知の歪みに苦しむ人、過去のトラウマにとらわれている人など、悩みを抱えたすべての人にカウンセリングを受けてほしいと思っている。カウンセリングは、それくらいいいものだ。

ただ、いかんせん保険不適用で値段が高いので、おいそれと人に勧めるわけにもいかないのが悩ましい。なので、保険適用にして、もっとカジュアルにカウンセリングを受けられるようにしてほしい。

アメリカでは、11回までのカウンセリングは保険適用になるらしい。なんでもかんでもアメリカにならえ、というわけではないけど、日本でも心理療法の重要性・有効性が認知されて、カウンセリングが普及してほしいなあと思う。

タイトルとURLをコピーしました